バーチャルオンリー株主総会を開催して〜DX時代の株主との新たな対話形式〜

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■はじめに:リアル株主総会からの変革

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3月21日(金)に株主の皆様との大切な対話の場である株主総会を開催いたしました

当社では以前より、毎年1000名を超える株主の皆様にご来場いただき、活気ある株主総会を開催してまいりました。会場は熱気に包まれ、株主の皆様との直接的な交流の場として大変貴重な機会でした。

▶2018年度定時株主総会について(2019年3月23日)
https://www.kumagai.com/?eid=6863

しかし、新型コロナウイルスの感染拡大をきっかけに、株主の健康と安全を第一に考え、新しい株主総会の形を模索する必要に迫られました。

実は私は以前から、デジタル技術を活用した株主総会の可能性について関心を持っており、2020年に安倍総理(当時)との会食の際にも、日本企業のDX推進の一環としてバーチャル株主総会の導入を提案させていただいた経緯があります。

▶安倍総理と会食・株主総会のインターネット開催を提案(2020年2月19日)
https://www.kumagai.com/?eid=8396

■バーチャルオンリー株主総会の実施とその成果

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このような背景から、産業競争力強化法の改正を受けて、バーチャルオンリー株主総会を実施することにしました。正直なところ、当時は初めての試みであり、通信障害などの技術的課題や、株主の皆様との対話の質が保てるか等、様々な懸念もありました。

▶バーチャルオンリー株主総会が無事終了(2022年8月10日)
https://www.kumagai.com/?eid=12789

しかし実際に開催してみると、当初の心配をはるかに上回る成果を得ることができました。

1. 株主参加の拡大

リアル開催時には地理的・時間的制約から参加できなかった遠方の株主様や、お忙しい株主様にもご参加いただけるようになりました。特に地方や海外在住の株主様からは「初めて株主総会に参加できた」という喜びの声も多数いただきました。

2. 質疑応答の充実

オンラインのチャット機能を活用することで、従来よりも多くの株主様からご質問をいただくことができました。また、質問の内容も事前に確認できるため、より充実した回答を準備することができ、株主様との対話の質が向上したと実感しています。

3. コスト効率と環境負荷の削減

会場費、設営費、人件費等のコストが大幅に削減できただけでなく、株主様の移動に伴う環境負荷も軽減できたことは、SDGsを推進する企業として大きな意義がありました。

4. 運営の効率化

当初は懸念していた通信障害も、適切な対策を講じることで問題なく乗り切ることができました。むしろ、会場設営や来場者対応といった物理的な準備の負担が軽減され、総会の本質である「対話」に経営陣が集中できるようになりました。

 

■今後の展望:ハイブリッドではなくバーチャルオンリーを選択する理由

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近年、議決権行使助言業者や一部の機関投資家団体からは「ハイブリッド型が望ましい」との意見も出ています。しかし、当社の経験から言えることは、バーチャルオンリーこそが株主との対話を真に拡大する選択だということです。

米国ではS&P100構成銘柄の87%が2024年の株主総会をバーチャルオンリーで実施し、欧州でもイタリア(74%)、スペイン(83%)など多くの国で普及が進んでいます。一方、日本では2024年3月までに実施した会社はわずか64社、開催数は延べ108回にとどまっています。

この差はなぜ生じているのでしょうか。日本では現在、バーチャルオンリー株主総会を実施するには、通信障害への備え等について大臣確認を受け、定款変更を経なければならず、また通信途絶が生じた場合の決議取り消しリスクもあります。これらの手続きの煩雑さが普及を妨げている一因です。

しかし、今後は規制緩和や会社法改正によって、これらの障壁が取り除かれることが期待されています。大臣確認や定款変更の不要化、通信障害発生時でも決議を有効とするセーフハーバールールの導入など、前向きな議論が進んでいます。

▶株主総会「オンラインのみ」可能に、場所に関する要件緩和へ…会社法改正を月内にも諮問

https://www.yomiuri.co.jp/politics/20250202-OYT1T50079/

■おわりに:デジタル時代にふさわしい株主総会へ

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バーチャルオンリー株主総会は、単なる「コロナ対策」ではなく、デジタル時代における株主との対話の新しい形として大きな可能性を持っています。

 

当社はこれからも自らが広げてきたインターネットと技術革新を積極的に取り入れながら、より多くの株主様と質の高い対話ができる株主総会の実現に努めてまいります。

実際に体験してみて確信しました—バーチャルオンリー株主総会は、決して株主の権利を制限するものではなく、むしろ株主民主主義を拡大し、多様な株主の声を聞く機会を増やすものです。今後も皆様のご意見を取り入れながら、より良い株主総会のあり方を追求していきたいと考えています。新しい試みにご理解とご協力をいただいた株主の皆様に心より感謝申し上げます。

インターネットが変える未来、その可能性を信じて事業を開始し29年経ちました。改めて、インターネットに命を捧げる覚悟をお約束して、株主総会を無事に閉会致しました。

引き続き皆様よろしくお願い申し上げます。

■Appendix
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GMOインターネットグループ株式会社の株主総会に関する情報をご覧いただけます
https://ir.gmo.jp/stock/shareholder/

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