2021年12月通期決算ポイントをまとめています。
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■決算概要
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通期決算サマリーです。
2021年通期決算のサマリーです。増収・増益の決算となり最高業績を更新しています。
こちらはセグメント別売上高です。
インフラのストック型収益基盤を中心とした継続的な成長トレンドに加え、暗号資産の貢献が大きくなってきています。
セグメント別営業利益は、インフラ・金融を中心とした成長トレンドに加え、暗号資産の貢献が大きくなっています。この利益貢献で見ても、暗号資産事業が第3の柱となりつつあるのがおわかりになると思います。
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■インターネット・インフラ事業
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昨年第2四半期以降、巣ごもり消費、オンライン消費が高水準で推移したことに加え、No.1サービスの集合体である強みを生かし、継続的な成長を実現できているという認識です。特に決済事業において、対面決済領域を担うGMOフィナンシャルゲートが展開する次世代決済プラットフォーム「stera」端末の販売が、引き続き好調に推移しており、今後のトランザクション収益に繋がると期待しています。
また、この第4四半期には電子認証・印鑑事業では、SSLの有効期限変更による影響が一巡し、再び高成長に戻ってきています。なお、売上構成比の大きいアクセスでは、セールスミックスの変化が起こっており、これまでの増収トレンドに変化が起こっていますが、前回の説明会でお話しした通り、中期的には再び上昇トレンドに転じる見通しです。
同じく利益についても継続的な成長トレンドとなっており、GMOサインへの投資をこなしつつ順調な推移となっています。
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■インターネット広告・メディア事業
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つづいて広告・メディアの通期業績の推移です。自社商材・自社メディア強化への取り組みに加え、メディア事業における広告単価の回復など外部環境の変化もあり、足元第4四半期ではしっかり投資をこなしつつ、業績的にもV字回復となっています。
ネット広告ではアフィリエイト広告が好調に推移したものの、広告代理業で一部のお客さまにおける巣ごもり需要の反動減、第3四半期以降のアドネットワーク広告の審査基準厳格化の影響があり、ほぼ横ばいとなりました。一方、メディアはコロナの影響で苦しんだ前年からは一転し、広告単価が回復基調にあるなど大きく伸長しました。
前四半期をボトムに回復基調が続いています。商材の入替、営業手法の刷新、原価低減といった内部的な取り組みの成果が継続しており、セグメント全体として事業コンディションは堅調に推移しています。足元第4四半期では、従前からお伝えしていた通り、GMOメディア、GMOTECHにおいて自社商材・自社メディア強化のため、あわせて5億円強の投資を実施しました。
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■インターネット金融事業
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通期業績の推移はコロナ禍で活況だった前年を上回り、最高業績を更新しました。主力商品であるFXでは、競合とのスプレッド競争が平準化した影響で収益性が回復したことに加え、外貨ex byGMOのグループジョインもあり、対前年で増収・増益となりました。また、オーガニック成長でも、トルコリラなど新興国通貨のボラティリティの高まりを受け、FXが好調に推移しました。
取引高については、グループジョインの効果もあり、前四半期から大きく伸びています。国内では10年連続No.1、世界では2020年に続いて2021年もNo.1となりました。引き続き圧倒的No.1に向けてシナジーを探求しながら、シェア拡大と収益性の向上を目指していきますので、ご期待ください。
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■暗号資産事業
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暗号資産事業は、マイニング事業、主にGMOコインで展開している交換事業、ステーブルコインの発行を行っている決済事業、この3つを展開しています。
2021年上半期は暗号資産取引が急拡大し、下半期には認知度向上のためのマーケティング投資を積極的に行いつつも、通期で見ても対前年で大幅な増収・増益となりました。非常にボラタイルな(価格変動性が高い)市況ですが、当社グループの強みである金融テクノロジーを生かした高収益性を確保できているビジネスであり、第3の柱として大きく成長した年度であったと捉えています。
交換事業は、暗号資産取引が活況となった上半期と比較すると取引量・収益ともに落ち着いています。マイニング事業では暗号資産価格やグローバルハッシュレートなどの外部影響は受けつつも、安定的に稼働できる体制となりました。また、決済事業においては、GYENの取引高がコインベース上場に伴い急拡大し、これにより一時的な収益の計上がありました。
GMOコインでの積極的なマーケティング投資をこなしつつ、対前年で10.2億円の増益となりました。足元では、2021年ほどの広告宣伝費を見込んではいませんが、今後も顧客基盤拡大に向けた取り組みを継続していきます。
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■TOPICS
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- 株主還元
株主還元の基本方針は、総還元性向50%。このうち、配当に33%以上、残りの17%を自己株式の取得・消却にあてる、というものです。
1株あたりの配当金の推移です。
今期も業績予想を非開示とすることから、配当金についても四半期ごとに発表します。期末配当金は12.6円。年間配当は21.9円増配の52.7円となります。
続いて自己株式の取得・消却についてです。
2015年7月に開示した「長期にわたる自己株式取得の目標設定を含む、株主還元方針に関するお知らせ」を改めて提示し、進捗を報告します。2006年から2007年にかけて、ローンクレジット事業からの撤退の際に資本増強のため新株を発行し、株主の皆さまにはご迷惑をおかけしました。当時発行した3,835万株を買い戻し、消却することが株主の皆さまへの利益還元として適切であると考え、2015年に目標設定しました。目標に対しての、取得済み・消却済みの自己株式数はご覧の通りです。
目標設定時には相当長期の取り組みとなることを想定していましたが、おかげさまで4分の1以上進捗しており、かなり前倒しで進められているという感触です。こちらは継続的に開示していきます。
自己株式取得の消却額の推移です。
2015年7月に自己株式取得の長期目標を設定しましたが、開始からの取得総額は197億円となりました。また、取得した自己株式については順次消却を進めており、2021年の最終利益を原資とする分についても消却を予定しています。
現在、昨年の本決算の際にお約束した、総額56億円の自己株式の取得を、来週、2022年2月14日(月)期限で進めていますが、10億円弱が買いきれない見通しです。この取得に至らなかった約10億円に、新たに40億円を加え、最大50億円の自己株式の取得枠を新たに設定しました。今後も、着実に株主還元を実施していきます。
- 売上高計上ルールが変更
2022年度から「収益認識に関する会計基準」の適用を予定しており、売上高の計上ルールが変更となるため、その影響についてお伝えいたします。新ルール適用前、適用後の売上高のイメージ図を以下に記載しています。結論としては、広告メディアにおける「見かけ上」の売上高が大きく減少する見通しです。インフラでも、一部影響が見込まれますが、限定的なものにとどまる見通しで、金融・暗号資産・インキュベーションでの影響はありません。なお。利益における影響は、いずれも限定的となる見通しです。
- グループ執行役員制度導入
2022年度も成長を続ける事業を支える土台は経営体制ですが、体制強化の一環として、グループ執行役員制度を導入します。本制度の導入により、取締役会の構成を見直し、スリム化と社外取締役の比率を高めることで、監督と執行の分離、強化を図っていきます。3月の定時株主総会での決議に向けて準備しており、近日中に役員人事を開示します。
- サステナビリティ経営
GMOインターネットグループは創業以来一貫して、インターネットのインフラ、サービス・インフラというインターネットの“場”の提供に経営資源を集中してきた「インフラ事業者」です。したがって、一例としてこちらに記載しているように、インフラ事業者としての当社の事業活動そのものが社会課題、環境課題の解決に繋がると考えています。
2021年に、「SDGsへの取り組み」、「サステナビリティ基本方針の策定」、「サステナビリティ推進委員会の設置」の3点をWebページで開示しました。また、コーポレートガバナンスコード改訂に対応したコーポレートガバナンス報告書を12月に提出しています。加えて、先ほど申し上げた通り、1月には「グループ執行役員制度の導入」をリリースしています。2022年は、サステナビリティ推進委員会の活動を通じて、ESG開示の拡充について優先的に取り組んでいきます。
※「ESG」とは、環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance)の頭文字を取って作られた言葉で、ESGに関連する非財務情報を顕在化し、投資家に対して提供することをESG開示といいます。
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■戦略的取り組み
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『サイバーセキュリティ事業本格参入』
デジタルシフトの進展で暮らしが便利になる一方で、サイバー攻撃が増加していると実感を持たれているところではないでしょうか。日本政府は、重要インフラを取り扱う事業者に対して、サイバー防衛を2022年度以降義務付けることを発表しています。また、民間においてもサイバー防衛力の強化に向け、ホワイトハッカーの育成・浸透を進めていかねばならないという警鐘も鳴らされています。つまり、サイバーセキュリティは日本の社会課題となっています。こうした背景のもと、GMOインターネットグループは、デジタル社会の新しいインフラともいえる「サイバーセキュリティ事業」へ本格参入いたします。
こちらは新拠点「GMOインターネットタワー」最上階に開設予定の国内最大規模のセキュリティーオペレーションセンター、頭文字をとってSOC(ソック)といいますが、「GMOサイバーセキュリティセンター」のイメージ図です。
国内最大規模のホワイトハッカー集団「イエラエセキュリティ」グループジョイン
2022年1月24日に、「イエラエセキュリティ」のグループジョインを発表しました。イエラエは、国内最大のホワイトハッカー集団です。日本におけるホワイトハッカーの数は、政府の情報通信研究機構のナショナルサイバートレーニングセンターにお伺いしたところ、フェルミ推定ですが「200名~250名」というお話もありました。そうすると、このうち約半数が当社グループに所属することになります。
イエラエの最大の強みはその技術力です。“攻撃者の視点”を有するホワイトハッカーが行う「脆弱性診断」は、国内外の幅広い業界・業種での実績があります。また、ホワイトハッカーの人数のみならず、社長の牧田さん自身もホワイトハッカーであり、国内外のハッキングコンテストでも高い実績を誇るなどNo.1のセキュリティサービスを提供しています。商号については「GMOサイバーセキュリティ byイエラエ株式会社」に変更予定です。
今後、このNo.1セキュリティサービスと、ドメイン、クラウド・ホスティング、ECプラットフォーム、決済、SSLといったインフラのNo.1サービスの集合体によるシナジーを図っていきます。低価格で国内最高品質のセキュリティサービスの開発、提供、付加価値の高いセキュリティソリューションの展開などを通じ、安全な国家・社会の実現に貢献していきます。どうぞご期待ください。
2022年度も更なる成長をお約束したいと思います。
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